ㅤㅤ
ㅤㅤ
詩とは
少女のため息
真実をゆるやかに
縁どるための
頼りない嘘のこと
ㅤㅤ
死とは
エスプレッソの一滴
ばらばらであることの
奇跡を照らしながら
渇いた少女の
胸にとけていく
ㅤㅤ
立ち上がると
彼女は赤い
スニーカーを履き
街へ駆け出した
ㅤㅤ
振り子みたいに揺れる
ポニーテールが
宇宙のリズムと同期して
ㅤㅤ
空を引きよせ
地表の温度を
あたためていく
ㅤㅤ
変わらないものを探すかわりに
変わり続けることを
選んだから
ㅤㅤ
もう鳥にだって
隕石にだって
ひかりにさえ
なることもこわくない
ㅤㅤ
振り向く風たちが
声を合わせてうたいだす
ㅤㅤ
目に見えるすべてに
あたらしい名前を
つけたなら
ㅤㅤ
見えなくなった
ものたちのことばが
彼女を歩く
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
*
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
ㅤㅤ
おはようございます。まないです。
2024年も1ヶ月が過ぎましたね。いかがお過ごしでしょうか。
ㅤㅤ
今月の詩は、年始の震災から続いていた
こころの余震のようなふるえを、
自分なりに昇華していくプロセスで生まれた詩でした。
ㅤㅤ
これまでとはテイストがちょっと違い、荒削りなところもありますが、
それさえもあえて残して、僕自身の精神的な変容の軌跡を
そのまま分かち合うような気持ちで、お届けしてみました。
ㅤㅤ
あるものが、あるがままに、あること。
どれだけゆるし、あいせるだろうか。
そんなことを、考えています。
ㅤㅤ
来月は沖縄で初の(!)個展が控えています。
そんなお知らせもまたしますね。
ㅤㅤ
来月もここでお会いしましょう。
あなたの今日が、うつくしい一日になりますように。
ㅤㅤ
― まないより
ㅤㅤ
ㅤㅤ
p.s.